複数の電化製品の電源ケーブルを一か所に集約して、綺麗に片付けられる設備が配線ダクトです。
以前は会社や官公庁など業務用の設備として使用されていましたが、昨今では一般家庭でも数多くの電化製品が設置されるようになり、配線ダクトも家庭向けの設備となりました。この配線ダクトには「隠ぺい工法」と「外付け工法」の2つの施工方法があります。このうち「隠ぺい工法」でダクトを取り付けるには、電気工事専門会社に依頼をして専門知識を有したスタッフに作業をおこなってもらう必要があります。
「隠ぺい工法」というものは、文字通り外からダクトを見えないように設置をする工事です。この作業工程は、まず配線ダクトを設ける壁や天井・床を取り除くことから始まります。その後、ダクトを住宅内に張り巡らせてゆき、各部屋の壁にコンセントタイプの電源接続口を設けて再び壁を閉じてゆきます。床や天井内にも同様の施工をおこなうので、工期は約5日~1週間と長く掛かるのが特徴です。
一般住居で「隠ぺい工法」作業のみを実施する場合、新築物件の建設時かリノベーション工事のついでという時が望ましいでしょう。工事費用は平均的な100平方メートルの2階建て住居であれば約60万~80万円で、この費用の中に壁や床・天井の張り替え費用も含まれます。非常に日数の掛かる作業になりますが、外から配線ダクトを見えないようにして、より一層綺麗に電源ケーブルを隠せるダクトを手に入れられます。